【ケース別】看護師の志望動機作成法|ブランクあり・未経験・子育て中など状況別に解説

「志望動機ってどう書けばいいんだろう…」

転職活動を始めたとき、多くの看護師さんが最初に悩むポイントです。とくにブランクがあったり、未経験の分野に挑戦したいとき、また子育てと両立しながら働きたいときには、「正直に書いていいのかな?」と不安になることもありますよね。

でも大丈夫。志望動機には“正解の型”があるわけではなく、あなたの状況や気持ちを整理して、相手にわかりやすく伝えることが大切です。

この記事では、状況別に志望動機の書き方を解説し、すぐに活かせるヒントや例文をお届けします。

目次

志望動機の基本構成を押さえよう

志望動機は、履歴書や職務経歴書の中でも特に採用担当者が注目する部分です。

ここで「なぜその職場で働きたいのか」「これまでの経験をどう活かせるのか」をしっかりと伝えることで、書類選考や面接の通過率を大きく高めることができます。

まずは、基本的な構成を理解し、よく使われる表現や注意点を押さえておきましょう。

結論→背景→具体的経験→応募先での貢献の流れ

看護師の志望動機を書くときは、以下の流れでまとめると説得力が増します。

  1. 結論:冒頭で「なぜこの病院(施設)を志望するのか」を簡潔に述べる
    • 例:「患者さま一人ひとりとじっくり向き合える看護を実現したいと思い、貴院を志望いたしました。」
  2. 背景なぜそう考えるようになったのか、自分の経験や気づきを簡潔に説明
    • 例:「急性期病棟で5年間勤務する中で、患者さまとの関係構築の大切さを実感しました。」
  3. 具体的経験:これまでの経験で得たスキルや強みを具体的に提示
    • 例:「急変対応やチーム医療を通して、臨機応変な判断力と協調性を培ってきました。」
  4. 応募先での貢献:入職後にどう活かすかを明確に
    • 例:「これまでの経験を活かし、訪問看護の現場で患者さまの生活を支える一員として貢献したいです。」

この構成でまとめると、読み手が「この人はどんな目的で、どんな力を活かして、どう働いてくれるのか」をイメージしやすくなります。

看護師志望動機でよく使われるフレーズと避けるべき表現

よく使われるフレーズには次のようなものがあります。

プラスになるフレーズ
  • 「患者さま一人ひとりに寄り添った看護を実現したい」
  • 「これまで培った○○の経験を活かして貢献したい」
  • 「地域に根ざした看護に携わりたい」
避けたほうがいいフレーズ
  • 「家から近いので」
  • 「夜勤がないから」
  • 「給料が高いから」

もちろん、勤務条件は転職の大切な軸ですが、志望動機にそのまま書くと「消極的な理由」と受け取られてしまいます。

表現を工夫して「患者さまにより良いケアを提供するために、○○な勤務体制を希望する」といった形で前向きに言い換えることが大切です。

自分の状況(未経験・ブランクなど)をポジティブに伝える方法

看護師の転職では「未経験分野に挑戦したい」「子育てでブランクがある」といった状況もよくあります。こうした場合も、正直に伝えながらポジティブな言い回しを心がけましょう。

未経験の場合
  • 「急性期で培ったスピード感を、今後は訪問看護で活かしていきたい」
  • 「新しい分野に挑戦することで、さらに看護師として成長したい」
ブランクがある場合
  • 「家庭に専念していた期間も学びを続けており、復職に向けた研修にも参加しました」
  • 「これまでの経験に加え、改めて患者さまに寄り添う姿勢を大切にしていきたい」

ポイントは「弱みを隠す」のではなく、「経験や状況を前向きに変換する」ことです。採用担当者は「意欲的に取り組める人」を求めているため、誠実かつ前向きな言葉で伝えることが大切です。

✅ ポイント

志望動機は、単なる“志望理由”ではなく「これまでの経験」と「これからの貢献」をつなぐ架け橋。状況に応じて正直に、でも前向きに書くことが成功のカギになります。

ケース別 志望動機の書き方—未経験分野の場合

看護師のキャリアは、病棟勤務から訪問看護、美容、在宅ケアなど多岐に広がります。20代・30代、さらにはブランクを経て40代以降に新しい分野へ挑戦する方も少なくありません。

しかし「未経験だから自信がない」「志望動機にどう書けばいいのかわからない」と感じる人は多いです。ここでは、未経験分野に挑戦するときの志望動機の組み立て方を具体的に解説します。

なぜその分野を選んだのか背景を語る

まず重要なのは「なぜその分野に挑戦したいのか」という動機を丁寧に説明することです。

  • 「急性期病棟での経験から、退院後の患者さまの生活に寄り添う看護に興味を持った」
  • 「美容医療を受ける患者さまの心理的なサポートに関心を持ち、予防・QOL向上の分野で力を発揮したい」

このように、自分の原体験関心のきっかけを示すことで「本気度」が伝わります。ただ「興味があるから」ではなく「なぜこのタイミングでその分野なのか」を具体的に伝えると説得力が増します。

現職でのスキルをどう活かすか

未経験でも、看護師として積み重ねてきたスキルや経験は必ず活かせます。

  • 急性期で培った観察力や判断力 → 在宅や訪問看護で急変に備える力として強みになる
  • コミュニケーション能力 → 美容や健診などで患者さまの不安を和らげる場面に活かせる
  • 後輩指導やチーム連携経験 → 新しい職場でも教育係や中堅スタッフとして役立つ

志望動機には「これまで○○を経験してきたから、未経験の△△でも役立てられる」と書くことで、採用担当者に「この人なら適応できそうだ」と思わせられます。

学ぶ姿勢と将来ビジョンを盛り込む

未経験だからこそ、学び続ける姿勢を示すことが欠かせません。

  • 「入職後は積極的に研修や勉強会に参加し、基礎から学び直す覚悟があります」
  • 「将来的には○○の分野で専門性を高め、チームに貢献したいです」

さらに「自分の将来ビジョン」を描くと、採用側は安心します。単に「やってみたい」ではなく「○年後にこういう看護師になりたい」と描けると、未経験でも前向きな印象を与えられます

まとめポイント
  • 「なぜ挑戦したいか」を背景から説明する
  • 現職スキルとの接点を見つけてアピールする
  • 学ぶ意欲と将来像をセットで伝える

未経験分野への挑戦は不安もありますが、伝え方次第で大きな強みに変わります。

ケース別 志望動機の書き方—ブランクありの場合

看護師として働いてきたけれど、結婚や出産、介護、体調不良などの理由で一度現場を離れることは珍しくありません。

厚生労働省の調査でも、看護師資格を持ちながら離職やブランクを経験している人は多く、その背景は決してネガティブなものばかりではないと示されています。

大切なのは「ブランクをどう説明するか」「どんな気持ちで復帰を望んでいるか」を前向きに伝えることです。ここでは、ブランクありのケースで志望動機を書く際のポイントを整理します。

ブランク期間をどう説明するか(正直さと前向き性)

ブランクを隠す必要はありません。むしろ「なぜブランクがあったのか」を簡潔に、そして誠実に伝えることが大切です。

  • 「出産・育児のため一時的に現場を離れていました」
  • 「家族の介護を優先する必要があり、退職しておりました」

このように事実を正直に述べたうえで、すぐに「復帰したいと思った理由」につなげるのがコツです。単なる休職理由だけで終わらせるのではなく、「今だからこそ復帰したい」前向きな気持ちを示しましょう

ブランクを不安視せず「復帰意欲」を前面に

採用担当者が気にするのは「ブランクがあっても仕事を続けられるのか」という点です。そこで、志望動機には必ず復帰意欲を組み込みましょう。

  • 「ブランクはありましたが、看護師としてもう一度患者さまのケアに関わりたいという強い思いがあります」
  • 「これまでの経験を再び現場で活かしたいと考え、今回の応募に至りました」

大切なのは「できるかどうか不安」ではなく 「だからこそ学び直しながら挑戦したい」 という積極性を打ち出すことです。

勉強・研修などで学び直した姿勢をアピール

ブランクをカバーするために、復帰前に少しでも準備していることがあれば必ずアピールしましょう。

  • 復職支援セミナーや看護協会の研修を受けた
  • 医療関連の最新ガイドラインを学び直した
  • 参考書やオンライン教材で基礎知識を整理している

このように「ブランク中も看護師としての意識を持ち続けていた」ことを示すと、安心感を与えられます。

家庭や育児経験を強みに変える表現例

ブランクの理由が家庭や育児であれば、それを強みとして表現する工夫も可能です。

  • 子育て経験を通して「相手の気持ちに寄り添う姿勢」がより強まった
  • 家事・育児との両立で「効率的に物事を進める力」が身についた
  • 家族を支える中で「継続的なサポートの重要性」を実感した

これらは看護の現場でも活きるスキルです。単なる「離職理由」ではなく、成長の機会として前向きに語ることができれば、ブランクがむしろプラスに作用します

まとめポイント
  • ブランクは隠さず、誠実かつ簡潔に説明する
  • 復帰意欲を前面に出して安心感を与える
  • 学び直し研修参加を具体的に示す
  • 家庭・育児経験を看護の強みに変換する

ブランクは決してマイナス要素だけではありません。伝え方次第で、採用担当者に「頼もしい人材」と感じてもらえるチャンスに変えられます。

ケース別 志望動機の書き方—子育て中・家庭との両立を考える場合

子育て中に転職を考える看護師は少なくありません。むしろ出産や育児をきっかけに「家庭との両立がしやすい職場へ」と動く方は多くいます。

採用担当者もその背景を理解しているため、ポイントは「家庭を優先したいから働きたい」だけでなく、仕事にもきちんとコミットできることを伝えることです。

家庭と両立しながら働きたい理由

志望動機には、まず「なぜ家庭と両立しながら働きたいのか」を明確に示しましょう。

  • 「子育てをしながらも看護師としてのキャリアを継続したい」
  • 「家族との時間を大切にしつつ、地域医療に貢献したい」

など、家庭だけでなく「看護師として働き続けたい意思」を込めることが大切です。

職場への貢献を示す「働きやすさ+仕事力」のバランス

採用担当者は「両立したい」という希望だけでなく、「その環境でどう貢献できるのか」に注目します。

例えば
  • 「日勤中心の勤務を希望しますが、限られた時間だからこそ効率的に業務を進められます」
  • 「勤務時間内に最大限の成果を出せるよう工夫しています」

このように働きやすさを求めつつも仕事力を発揮できるバランスを志望動機に盛り込むと、安心して採用を検討してもらえます。

子育てで得た強み(忍耐力・マルチタスク力)を盛り込む

子育て経験は看護業務に直結する強みになります。

例えば、
  • 忍耐力:子育てで培った忍耐力は、患者さんやご家族との接し方に活かせる
  • マルチタスク力:複数の家事や育児をこなす経験は、臨機応変に動く現場で役立つ
  • 共感力:育児を経験することで、患者さんや家族の気持ちに寄り添いやすくなる

これらを「子育てのために制限がある」のではなく「子育てで得た力を現場で活かす」と表現するのが効果的です。

子育て中でも安心して任せられる人と思わせる例文

例文

「現在子育て中であり、勤務時間には一定の制約があります。しかしその分、時間内で効率的に業務を遂行する力を身につけてきました。

家庭を支えながらも看護師としてのキャリアを継続したいという思いが強く、貴院の子育て支援制度や柔軟な勤務体制に魅力を感じています。

これまで急性期病棟で培った観察力・判断力を活かし、患者さまに安心を届けるとともに、チームの一員として積極的に貢献していきたいと考えております。」

このように「制約はあるが、それ以上に強みと意欲がある」と伝えると、採用担当者に安心感を与えられます。

まとめポイント
  • 家庭と両立したい理由をポジティブ
  • 働きやすさと仕事力の両立をアピール
  • 子育て経験を強みに変える
  • 制約を補って余りある意欲と能力を示す

子育て中でも「頼れる戦力」と感じてもらえる志望動機に仕上げることが、成功への鍵です。

ケース別 志望動機の書き方—専門性を高めたい・他業界へのキャリアチェンジ希望の場合

看護師としての経験を積む中で「もっと専門性を磨きたい」「医療現場の枠を越えて新しい業界に挑戦したい」と考える方もいます。

志望動機においては、これまでのキャリアを否定するのではなく、積み重ねてきた経験を新しい場で活かす前向きな挑戦として伝えることが重要です。

これまでの経験を生かして新しい他業界に挑戦する理由

まずは「なぜ専門性を高めたいのか」「なぜ他業界に挑戦したいのか」という背景を明確にする必要があります。

単なる気分転換や「今の職場が合わないから」といった理由ではなく、これまでの経験が新しい挑戦につながる必然性を示すと説得力が増します。

  • 「急性期病棟での経験を通して、患者さまの退院後の生活支援に強い関心を持ち、在宅医療分野へ挑戦したいと考えました」
  • 「臨床で得た教育経験を活かし、医療人材の育成や研修に携わる仕事に挑戦したい」
  • 「看護師として身につけた観察力やコミュニケーション力を、一般企業での人材マネジメントやカスタマーサポートに応用したい」

このように「これまでの経験がキャリアチェンジの土台になる」という理由を明確にすることが大切です。

現職でのスキルをどう活かすか

キャリアチェンジを希望する際に採用担当者が最も気になるのは「この人の経験はうちの職場で役立つのか?」という点です。そこで、看護師として培ったスキルを具体的に置き換えて説明することが有効です。

  • 観察力・判断力 → クライアント対応やトラブルシューティングに応用可能
  • チーム医療での協働力 → 一般企業のプロジェクトマネジメントやチームワークに直結
  • 患者や家族への説明力 → 営業職や教育担当でのコミュニケーションに活用できる

看護師としてのスキルは、医療現場以外でも評価されやすいものが多いため、「私はこれまで○○を経験し、それを御社では△△として活かせます」と具体的に示すことが重要です。

学ぶ姿勢と将来ビジョンを盛り込む

キャリアチェンジや専門分野への挑戦では、経験だけではなく「新しい環境でどれだけ学ぶ意欲があるか」が強く評価されます。採用担当者に安心感を与えるためには、学ぶ姿勢と長期的なビジョンを盛り込むことが有効です。

  • 「業務に必要な資格取得や研修には積極的に参加するつもりです」
  • 「新しい業界でも初心を忘れず、積極的に知識を吸収していきたい」
  • 「将来的には○○分野で専門性を高め、組織の発展に貢献したい」

こうしたビジョンを加えることで、「採用してすぐ辞めてしまうのでは?」という不安を和らげることができます。

ポイント:キャリアチェンジ希望者の志望動機に必要な3要素

  1. 挑戦の背景:「なぜ新しい分野に進みたいのか」を経験と結びつけて説明
  2. スキルの応用:看護師のスキルを応募先の業務にどう活かせるか具体的に示す
  3. 学ぶ姿勢とビジョン:長期的な成長意欲キャリア像を伝える

この3点を盛り込むことで、専門性を高めたい方や他業界に挑戦したい方でも、納得感のある志望動機が完成します。

まとめ|状況に合わせて「自分の言葉」で伝えよう

志望動機は、形式的に書くものではなく、自分の状況や背景に合わせて「自分の言葉」で表現することが何より大切です。

ブランクがある方も、子育て中の方も、専門性を高めたい方も、それぞれの立場に応じた強みや意欲があります。大切なのは、ネガティブに見える要素も前向きに変換し、応募先に「この人なら安心して任せられる」と思わせることです。

状況別の工夫を押さえて、あなたらしい志望動機を作りましょう。

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