「このままじゃ、きっといつか壊れちゃう。」
5年目の春、夜勤明けの帰り道でふと、そんな言葉が頭をよぎりました。看護師として働く毎日はやりがいもあるけれど、生活は不規則で、心も体も余裕がなくなることが増えていたんです。
そんな時に、結婚を意識しているパートナーと将来の話をする機会が増え、「本当にこのまま病棟勤務を続けていけるのかな」と不安が大きくなりました。夜勤、責任、心身の疲れ——それらが「ふたりの未来」に暗い影を落としていたのかもしれません。
この記事では、私が“病棟を離れる”という選択に至るまでの気持ちや葛藤、転職の実体験をありのまま綴ります。同じように悩むあなたにとって、少しでもヒントになれば嬉しいです。
※この記事は、実際にLINE転職相談にいらっしゃった看護師さんの体験談をもとに、構成・編集しています。
夜勤が続く生活に、将来が見えなかった
結婚を意識し始めたのは、パートナーとの交際が2年を超えた頃でした。休日が合わないことも、夜勤明けで連絡すら取れないことも、これまではなんとかやり過ごしてきました。
でも、「この先ずっとこの生活を続けるのか」と考えたとき、急に怖くなったんです。
夜勤で生活リズムが崩れ、心にも影響が…
夜勤のある生活は、慣れるまで本当に大変でした。5年目になっても完全に慣れたとは言えず、特に生理前や体調不良の時期には心身の負担が大きくのしかかりました。
- 食事時間が不規則になる
- 生活リズムが安定せず、睡眠の質が低下
- 家族や友人との予定が合わせづらい
こうした日常が積み重なることで、自然と心の余裕も奪われていったように思います。
「この働き方では家庭を築けないかも」と感じた瞬間
パートナーは平日の日勤勤務。夜勤が続く時期は数日間まともに顔を合わせられないこともあり、何気ないLINEのやり取りすら億劫になっていきました。
ある日、パートナーから「最近ずっと疲れてるね」と言われたことがありました。それが決して責めるような言葉ではなかったにもかかわらず、私はなぜか涙が止まらなくなってしまいました。「このままじゃダメだ」と思いました。
最初のきっかけは「不安」だった
転職したいというよりは、「このまま続けていたら壊れてしまう」という不安がきっかけでした。
将来のことを話すたびに、「自分はこの生活のままで本当に結婚できるのか?」という問いが頭をよぎり、仕事そのものにも自信を持てなくなっていました。
生活の質=人生の質。将来を考えるタイミングだからこそ、「働き方の見直し」が必要だと強く感じるようになりました。
転職を考え始めたときの迷いと本音
転職を決意することは、簡単なことではありませんでした。夜勤の辛さや将来への不安があっても、「今の職場は人間関係も悪くないし、なんだかんだ慣れているし…」と自分に言い聞かせていたんです。
けれど、それは「変わるのが怖い」という感情の裏返しでもありました。
「転職して後悔しないか」がいちばんの不安
転職相談に来てくださった方の中でも、この悩みを抱えている人はとても多いです。「今の職場にも不満はあるけど、新しい職場に馴染めるかどうかが怖い」という気持ち、すごくよく分かります。
実際に相談に来られた看護師さんも、次のように話してくれました。「今の働き方を変えたい気持ちはあるけど、転職先で夜勤をまたやることになるなら意味がないんじゃないかと思って、なかなか一歩が踏み出せませんでした」
このような「今を捨てる怖さ」と「未来への不安」の間で揺れ続けることは、当然のことなんです。
やりがいを捨ててしまう罪悪感も…
もう一つ大きかったのは、「患者さんとの関わりが好きだったからこそ、辞めることに罪悪感があった」という点です。
毎日の忙しさの中でも、患者さんから感謝されたときのあたたかさや、チームで連携したときの達成感は、確かに存在していました。
でも、「自分の人生をどう生きたいか」を考えたとき、それだけでは踏みとどまれない理由もありました。やりがいがある=辞めてはいけない、ではありません。看護師の仕事に誇りがあるからこそ、より良い働き方を選ぶ権利もあります。
本音で相談できる場がなかった
実は、「転職したい」と口に出せるようになるまでに、何ヶ月もかかりました。同僚に話すと「もったいないよ」「次はもっと大変かもよ」と言われることもあり、本音で話せる相手がいなかったのです。
そんな中、匿名でLINE相談ができるサービスに出会ったことが、最初の大きなきっかけになりました。「看護師のためのLINE転職相談」は、ちょっとした不安やモヤモヤを気軽に聞ける場所として多くの方に選ばれています。
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結婚前に転職してよかったと思える3つの理由
結婚を見据えたときに、あのとき転職をしておいて本当によかった――。今だからこそそう実感しています。ここでは、実体験として「結婚前に転職してよかった」と心から思えた3つの理由をご紹介します。
パートナーとの生活リズムが合うようになった
病棟勤務時代は、夜勤があることで生活リズムが不規則になり、土日休みのパートナーとのすれ違いが多くありました。夕飯を一緒に食べられる日も限られ、まとまった休みをとるのも難しい…。
ですが、日勤のみのクリニックに転職してからは「休みが合う」「生活時間がかぶる」というだけで、関係性が大きく変わりました。
- 「一緒に食事をとる」ことで自然と会話が増える
- 「お互いの仕事への理解」も進む
- 将来の暮らしを具体的にイメージできるようになる
こうした小さな積み重ねが、結婚生活を考える上でとても大切でした。
家庭の優先順位が高くても罪悪感を感じない環境になった
病棟時代は、急な呼び出しやシフト変更が多く、家庭との両立に不安がありました。しかし、今の職場では「子育て中のスタッフが多く、理解がある」というだけで安心感がまるで違います。
- 有給が取りやすい
- 子どもの体調不良への理解がある
- 時短勤務やシフトの相談がしやすい
いざ結婚・妊娠・出産を迎えたときに、制度があるだけでなく「それを使いやすい空気がある」職場であることが重要だと痛感しました。
制度的サポート理論でも「制度がある」ことと「制度を使える」ことは異なるとされており、働きやすさの実感は“風土”によって左右されることがわかっています(参考:厚生労働省 働き方改革に関する研究報告, 2021年)。
お金と時間のバランスがとれ、将来への不安が減った
転職後、年収はやや下がったものの、夜勤手当で得ていたお金より、心と体の余裕の方が価値があると感じるようになりました。生活に必要な収入は確保しつつ、「貯金」「旅行」「資格取得」など、未来への投資もできるように。
- 家計をふたりで見直す時間が増えた
- 結婚式・引っ越しなどの資金準備も計画的に進められた
- 時間的余裕ができたことで、副業や勉強にも目が向けられるように
結果的に、「安定した収入」と「豊かな時間」を手に入れることができ、精神的にも安定していきました。
転職活動で意識した“情報収集”と“行動のコツ”
結婚を見据えたタイミングで転職するというのは、勇気がいることです。ですが、実際に動いてみて感じたのは「情報は待っていても降ってこない」「迷っている時間が一番もったいない」ということでした。
ここでは、当時の私が実践した情報収集の方法と、行動に移すまでの“ちょっとしたコツ”をご紹介します。
同じような状況の看護師の声をたくさん集めた
情報収集の出発点は、「似た境遇の人たちが、どう決断したかを知ること」でした。特に参考になったのが、転職エージェントの担当者に聞いた“他の看護師の転職理由”や“その後の働き方”です。
- 結婚を機に日勤のみの職場へ移った人の事例
- 育休後の復職に不安があり、復帰しやすい職場へ転職したケース
- 夫婦でのライフプランに合わせて年収や勤務条件を調整した人
「自分だけじゃない」と思えたことが、動き出す原動力になりました。実際に転職相談に来た看護師さんの声を元に、この記事は執筆されています。
見学や面接で“空気感”を確かめた
制度や条件だけでなく、「現場の雰囲気」が合うかは本当に大事です。職場見学や面接では、以下のようなポイントを意識して見ていました。
- 子育て中のスタッフがどのくらいいるか
- 上司や同僚の年齢層・価値観は自分と近いか
- 時短勤務や有休取得について、自然に話せる雰囲気か
条件面よりも、「ここなら私も長く働けそう」と感じるかどうかが、最後の決め手になりました。
パートナーと転職について事前に話し合った
転職活動は、自分だけの話ではなく、パートナーとの未来を左右する選択でもあります。そのため、職場探しと並行して「これからの暮らし」をしっかり話し合いました。
- いつ結婚するか、その後の働き方はどうするか
- 家計はどのくらい必要か、どちらがどれだけ働くのか
- 子どもが生まれたらどう育てていきたいか
この話し合いがあったからこそ、「このタイミングで転職しよう」と覚悟が決まりました。
結婚と転職、どちらが先か?“正解のない選択”との向き合い方
結婚と転職、どちらを先にするべきか。この問いに、絶対的な正解はありません。大切なのは、自分自身が「どちらを優先したいのか」「どの順番なら納得できるのか」をじっくり考えることです。
ここでは、私が実際に向き合った選択の過程と、そこから得た気づきをお伝えします。
「結婚後に動けるか?」を想像してみた
私がまず考えたのは、「結婚後に今の職場で働き続けられるか?」ということでした。答えは、正直、難しいというものでした。
- 夜勤や不規則なシフトで、家のことがほとんどできない
- パートナーとすれ違いが増えてしまうのでは…という不安
- 妊娠・出産を考えた時、十分なサポート体制がない
このように「結婚してから考える」では遅いと感じ、先に転職するという選択をすることにしました。
周囲の声ではなく、“自分の価値観”を軸に決めた
周囲からは、「まず結婚してから転職したら?」「今の職場のまま産休取ればいいじゃん」といった声もありました。
でも、自分の中で「安心して結婚生活を始めたい」という気持ちが強く、先に働く環境を整えることが、自分にとっての安心感につながると気づきました。
このように、選択肢を決めるうえで大事なのは「世間の常識」よりも「自分の納得感」だと思います。
“正解”じゃなく“最適”を選ぶという視点
転職も結婚も、一歩踏み出すのは怖いものです。だからこそ、「何が正解か」ではなく「自分にとって、今このタイミングで最適なのは何か」を問い直してみることが大切だと実感しました。
- 先に転職することで、心の余裕が生まれた
- 新しい職場での自信が、パートナーとの関係にもプラスに働いた
- 「ちゃんと考えて行動できた自分」を、自分で褒められた
こうした積み重ねが、未来を安心して選んでいく力になるのだと思います。
自分らしい人生の選択を、大切にしたいあなたへ
「結婚したい」「でも今の働き方では難しいかも」――そう感じてこの記事に辿り着いた方も多いのではないでしょうか。私自身もまさにその一人でした。
夜勤に追われる毎日。パートナーとのすれ違い。将来のことを真剣に考えるほど、「このままじゃ無理かも」と感じたのが転職を決意するきっかけでした。そして、転職を通して得たものは想像以上に大きかったです。
- 時間と心にゆとりが生まれたことで、パートナーとの関係もより深まりました
- 結婚や出産など、これからのライフイベントに対して前向きになれました
- 「自分で自分の人生を選べた」という実感が、自信にもつながりました
もちろん、転職も結婚も“正解のある選択”ではありません。でも、「今の自分にとって、何が一番大切か?」を丁寧に考え、行動に移すことで、未来は確実に変わります。
看護師として、女性として、「私らしく生きたい」あなたへ
もし今、
「結婚を控えているけど、転職すべきか迷っている」
「将来を考えると、働き方を見直したい」
そんな気持ちを抱えているなら、一人で抱え込まず、まずは相談してみてください。
私たち《ホスキャリ》では、結婚や出産などライフステージの変化も見据えた転職サポートを行っています。キャリアも、パートナーシップも、どちらも大切にしたいあなたに寄り添います。
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一歩踏み出すだけで、きっと景色が変わります。あなたらしい選択を、私たちも全力で応援しています。